【住宅購入時】住宅メーカーから紹介されるFPは怪しい?それとも信頼できる?その裏側や注意点を徹底解説!

住宅購入は人生の大きな決断の一つです。そんな時、教育費、老後資金、将来の見通しなどを考慮して家の予算を決めるために、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談することが非常に有効です。FPのアドバイス一つで、買い物の結果が大きく変わり、憧れのマイホーム購入後の生活が思い描いたような楽しい生活になり、また資金的に破綻しないようにすることが重要です。
住宅購入を検討する時に住宅展示場に足を運ぶ方は多いでしょう。たまたま向かった住宅展示場で住宅メーカーの担当者から「当社からFPさんをご紹介できるので、ぜひお金の計画を立ててみませんか?」とFPを紹介されることはありませんか?
筆者もFPとしてこのような案件を担当したことがありますが、お客様側からするとなぜ住宅展示場でFP相談の仕組みが行われているのか、どのようなことに注意すれば良いのか分からないという話をよく聞きます。
そこで今回は住宅展示場でのFP相談が行われる裏側の事情、どのようなことに注意すれば良いかを、これから住宅を購入する人の目線で解説していきます。

1. 住宅メーカーとFPの相互関係
住宅メーカーの営業はよくFPや保険営業に対して、展示場に来られたお客様をご紹介し、ライフプラン作成を依頼します。これは実は住宅メーカー側とFP側で相互にとってメリットがあり、win-winの関係になっています。FPにとっては、住宅購入を検討できる年収層で将来の教育資金、老後資金などを考えるお客様を紹介してもらえることは大きなメリットです。。一方で住宅メーカーにとっても「FP相談がお客様への営業ツールになるという」メリットがあるからこそライフプラン作成を依頼します。

2. 住宅メーカーがFPに期待すること
:購入予算の決定
お客様が購入に迷う中、FPはライフプランを通じて予算を決める、場合によっては予算を上げる可能性を探ります。例えばお客様にモデルハウスを内見していただき、仮に気に入ってもらったとしても、住宅は大きな買い物であるが故に「本当に購入して大丈夫なのか?」と購入に踏み切って良いのかお客様も不安になります。住宅メーカーの営業もお金の計画のプロではないので、こうしたお客様の不安を解消するためのお金のプラン作りでFPを頼ります。時には予算を上げる、上がる可能性を探るためにFPにライフプランを依頼することもあります。無駄に予算を上げることは勿論良くないのですが、お客様は漠然とした不安から予算を低く見積もりたくなるものです。低い予算で家を建てると、住み始めてから理想とのギャップに後悔してしまうこともあります。まずは適正な予算を知るということが住宅購入における第一歩となるため、FPの力が求められます。

:アポイントメントを繋ぐ
FP相談を活用することは予算の決定以外にもメリットがあります。FP相談を実施することで、初めて住宅展示場を訪れたお客様に対しても複数回会う機会を作ることができます。、何度もお会いしていれば、自然と住宅メーカーに対するお客様の信頼感や親近感は高まっていきます。住宅メーカーの営業にとって、この効果は大きいものです。

:本音の把握
お客様が住宅メーカーに言えない本音をFPが聞き出します。お客様は担当営業に直接言えない本音もFPには話してくれることがあります。自社に対してどう思っているのか、比較検討しているメーカーはどこか、なぜ住宅購入を検討しているのかなど第三者のFPだからこそ聞ける話があります。

3. 住宅メーカーから依頼されたFP/保険営業のメリット
FPが一番お客様にしたい層をご紹介頂けることが、住宅展示場案件の大きなメリットです。住宅購入を検討するお客様は、結婚したばかり、これから資産運用や保険も考えたいというFPが最も力になれる属性であることが多く、また住宅購入を検討しているくらいなので予算面などでお客様属性も良いという傾向があります。

4. 住宅メーカーから紹介されたFPに相談する場合の注意点
住宅メーカーとFPではwin-winの関係にあるということを説明してきました。では、住宅購入を検討するお客様側がこのような仕組みを理解した上で注意すべきこととしてはどのようなことがあるでしょうか?

:住宅メーカーとFPの関係性をチェック(グルになっていないか)

住宅メーカーとFPがグルになっていないか、または住宅を購入させるための甘いライフプランを作成していないか注意が必要です。予算に対して甘めのライフプランを信用してしまって、購入後に家計が破綻してしまっては元も子もありません。住宅メーカーからたくさん紹介してもらうためにハウスメーカー側に都合が良いライフプランを作っているFPもいることも可能性としてはございます。。住宅メーカーとFPがどのような関係性なのかは分からないので、住宅メーカーから紹介されたFPの話が信用出来るかどうかは自身で判断するしかありません。もちろん、正義感を持ってお客様ファーストで話をしてくれるFPもたくさんいるでしょう。FPが信用できるかどうかはお話の内容をよく聞きながら、「納得できる内容かどうか」お客様がしっかり判断することが求められます。

:情報保護は正しくされているか
FPが取得した個人情報(年収、貯蓄額、生活費、趣味、家に対する希望、教育に対するスタンスetc)が住宅メーカーの営業と共有されていないか、共有されている場合はどのように共有がされているのか確認はしておいた方が良いでしょう。もちろん、情報をFPとハウスメーカーで共有することでお客様自身の理想の住宅購入に近づくこともあるので、共有することを自身が許可しているかどうかという点もお客様が確認、判断をするべきことの1つです。お客様の個人情報やお客様の志向、どの住宅メーカーを現在見ているかなどの情報は住宅メーカーの営業が一番知りたいところでもあるので、住宅メーカーから紹介されたFPを相談する場合、基本的に情報は共有されているという認識で相談を依頼するべきでしょう。

5. 最終的に大事なこと
上記はいかがでしたでしょうか。住宅は大きな買い物なので、住宅購入時のFP相談はうまく取り入れれば必ず役に立つものになります。住宅メーカーから紹介されたFPは、必ずしも全てが問題ありというわけではありませんが、上述したような点に注意しながら、うまく取り入れて行くことが住宅購入成功への近道となるでしょう。。FPによっても経験やスキル、レベル感などは異なるので自分が信用できるFPに出会えるかが最終的には一番のポイントとなります。

FP-wanted!では住宅購入相談の経験豊富なFPの紹介も行っています。住宅メーカーとの利害関係ないFPに住宅購入の相談をしてみたいという方はぜひご活用ください。